Takuro について

福井高専一般科目教室准教授

Rプログラム:ピアソンの積率相関係数の算出と有意差検定

Rによるピアソンの積率相関係数の検定のためのプログラムです。実際にはcor.test(g1,g2)という関数(g1にはグループ1の得点を、g2にはグループ2の得点をあらかじめ格納しておく必要があります)でできますが、練習用の備忘録として記述します。なお、プログラムは山田他(2008)を参照しました。

correlationtest<-function(g1,g2){
r<-cor(g1, g2)     # 相関係数rの計算
n<-length(g1)     # サンプルサイズの計算
t.nu<-r*sqrt(n-2)     # t統計量の分子の計算
t.de<-sqrt(1-r^2)     # t統計量の分母の計算
t<-t.nu/t.de     # t統計量の算出
df<-n-2     # n-2の自由度の算出
p<-2*pt(t,df,lower.tail=FALSE)     # p値の算出
DF<-data.frame(r,t,p)     # 結果のデータフレーム化
DF     # 結果の出力
}

使用法
1)Rに上記の関数を貼付ける

2)g1にグループ1の得点を格納

3) g2にグループ2の得点を格納

4) correlationtest(g1,g2)をRに入力

上にも書きましたが、g1にはグループ1の得点を、g2にはグループ2の得点をあらかじめ格納しておく必要があります。

例)

g1<-c(1,2,3,4,5) # c(   )の中に実際の得点を記述

g2<-c(6,7,8,9,10)

参考文献

山田剛史・杉澤武俊・村井潤一郎(2008).『Rによるやさしい統計学』東京:オーム社

R関数について

現在R、というより、統計の基礎を1から勉強中です。Rを使いこなすためにはある程度の統計的知識が必要であるのですが、考え方を変えて、Rを使いこなすために統計知識を勉強する、Rを勉強することで統計をも勉強すると考えて、1から勉強することにしました。

本日勉強した関数

table( ):

度数分布表を作成する

length( ):

データの個数をカウントする。データ数を求めるときに便利

summary():

データの最小値、中央値、平均値、最大値、第一四分位数、第三四位数を算出する。

var ( ) :

データの分散(不偏分散)を算出

sd( ):

データの標準偏差(不偏分散の平方根)を算出

目標はRで検定の関数を書いて、いつでも使えるようにしておくことですが、目標はまだまだ遠いです。

Rによる効果量の重み付き平均算出の関数

丹後(2002)の標準化された平均値の差(hedge’s gと同じ式)のメタ分析
母数モデル(fixed models)に基づいて作成(pp.83-84)

ES<-function(Ne,Me,SDe,Nc,Mc,SDc){

# サンプルサイズの合計

N<-Ne+Nc

# プールされた標準偏差

SD<-sqrt(((Ne-1)*(SDe^2)+(Nc-1)*(SDc^2))/(N-2))

# Hedge’s gを算出

g<-(Me-Mc)/SD

# 各研究の標準誤差

SE<-sqrt((N/(Ne*Nc))+((g^2)/(2*N)))

# 各研究におけるgの信頼区間(上限)

CIH<-g+1.96*SE

# 各研究におけるgの信頼区間(下限)

CIL<-g-1.96*SE

# 各研究の重み

w<-1/(SE^2)

#結果をデータフレーム化

DF<-data.frame(Ne,Me,SDe,Nc,Mc,SDc,g,w,CIH,CIL)
}

使用方法

Ne:実験群のサンプル
Me:実験群の平均値
SDe:実験群の標準偏差
Nc:統制群のサンプル
Mc:統制群の平均値
SDc:統制群の標準偏差
ans<-ES(Ne,Me,SDe,Nc,Mc,SDc)
ans

ansと入力するとデータフレームが表示される(はず)

効果量の重み付き平均(gwとする)と95%信頼区間の算出

# 文字wにESのデータフレームのw行の値を格納

w<-ans$w

# 文字gにESのデータフレームのg行の値を格納

g<-ans$g

# Hedge’s gの重みつき平均を算出

gw<-sum(w*g)/sum(w)

# g(重み付き平均)の信頼区間(上限)

CI.high<-gw+(1.96/sqrt(sum(w)))

# g(重み付き平均)の信頼区間(下限)

CI.low<-gw-(1.96/sqrt(sum(w)))

均質性の検定

# 均質性の検定

Q <-sum(w*((g-gw)^2) )

で算出されるはず。

備忘録を兼ねて記録しています。

参考文献

丹後俊郎(2002).『メタ・アナリシス入門ーエビデンスの統合をめざす統計手法』東京:朝倉書店

2011 5/18追記

標準誤差(SE)の計算式に誤りがありました。修正済み。