5月も終わり

しばらくサーバーの調子が悪かったようで、閲覧できない時期が出ました。ご迷惑おかけしてごめんなさい。

さて、現任校に赴任して二ヶ月弱。テストも一旦終わり、授業の方向転換を試みています。現任校の学習者の習熟度をある程度把握できたところで、より基礎的な内容を定着させるような手法を模索中です。具体的には基本的な語彙に焦点を当て、語彙の習得(ここでいう習得は単語の意味が分かる、単語が読める、単語が書けるの3つ)を中心として授業を構成しようと試みています。まだまだ改善点は多いのでここには書きませんが、学習者の反応はまずまずといったところです。

今年一年、きっと習熟度が高くない学習者に対してどのように指導していくかを考えていくことになると思いますが、現時点で感じていることは、習熟度が高くない学習者に対しては、こちらが「自分でできるでしょ」と考えることを学習者任せにせず、きちんと授業で取り上げていく丁寧さが必要となるということです。勉強の仕方が分からないのであれば勉強の仕方を口頭で説明するのではなく、実際に授業でやってみる、単語を書く練習が必要ならば実際に授業で取り入れる、など、一つ一つを時間をかけて取り組んでいくことが大事だなと痛感しています。面白いもので、教科書本文の中のkey wordsに下線を引き、意味を答えさせることを目標として、授業中に語彙を覚えることを目的としたタスクに取り組ませ、実際にテストをしてできることが分かると、「今なら英語ができる気がする」という声が(一部ですが)聞こえてくることがあります。本当は分からないよりも分かった方がいい、だけれどもどこから手をつけていいか分からない、または、このタスクは分かりそうだからやってみようか→やったらできた→英語が分かるよ、という思考のプロセスが学習者にはあるのかもしれません。今までの自分はどうしても授業一つ一つをどう構成するかばかりにこだわっていましたが、彼らを担当する期間は少なくとも一年ありますので、長期戦と考え、1学期中に仕込むこと、二学期中に仕込むことを自分の中で明確にして教材研究に取り組んでいこうと思います。

iOS kindleのアップデートによって英語の多読が促進される

先日新しいiPadが登場しましたが、その陰でひっそりとiOS版(iphone版、iPad版、ipod touch版)のkindleがアップデートされました。日本の方にはうれしいお知らせで、今回のアップデートでは国語辞典(日本語ー日本語)と英和辞典(英語ー日本語)が内蔵されました。これにより、kindleで英文を読んでいる最中分からない単語に出くわしたら、その単語をタップするだけで、瞬時にその単語の意味が日本語で表示されます。

kindleには元々英英辞典が内蔵されており、単語を調べることは可能でした。ただし、英英辞典はある程度の習熟度を持った学習者を対象としているので、誰もがすぐに使いこなせるわけではないと思います(だからといって必要ないという問題ではありませんが)。英和辞典は英語を学習し始めた当初から皆が常に使ってきたツールだと思いますので、今回のkindleのアップデートは英語を学習する人にとってはとても心強いツールにを手に入れる素晴らしい機会なったのではないでしょうか。

kindleは電子書籍の他に雑誌や英字新聞も購読可能です。日本の英字新聞も読め、毎日新聞や朝日新聞が出しているようです(紙面通りの構成ではありません)、一部100円未満(2012/3/18現在)で購入できますし、定期購読をしても毎月1000円かからないので、良心的な値段で英語学習ができると思います。僕は今まで英字新聞をとっても読まないことが多かったり、学習に生かすのが難しかったりしたのですが、今回はkindleで新聞を購読して、多読の教材と、情報の収集源として使用しようと思っています。

iOS版kindleはiphone, iPad, iPod touchを持っている人だけでなく、iphone以外のスマホを持っている人、パソコンを持っている人も利用できますので、ぜひ一度トライしてみてください。

ATOK Pad 使用雑感

iPadでのテキスト入力は主evernoteを使用していますが、巷ではATOK Pad の評判がよいので、1200円と高かったのだけれども購入しました。しばらく使ってみての使用感をレポートしたいと思います。

僕のiPadでの入力環境は、iPad+appleの外付けキーボードです。iPadにキーボード入力している方は共感してもらえると思いますが、キーボードで入力するときも、入力方式はiPhoneやiPadの通常の入力方法と同じになります。これらのツールでは特に不満を感じることはないのですが、キーボードで入力し出すと、自動で助詞等をつけて予測してくれる機能がとてもストレスに感じることがあります。たとえば、「自動的に」という言葉を打った後に「自動」と入れると、変換候補の一つ目は「自動的に」となることが多いです(試したわけではありません。例えとして。。。)そうなると、「自動」を打つためにまず、「自動的に」と入れてその後「的に」の部分を削除して「自動」という入力を完成させる必要がありました。

ATOK Pad ではそのような心配がなく、PCやMacで入力しているような快適さで入力を進めることができます。特に日本語オンリーの文章を書く場合には、iPad標準の変換ソフトよりも格段にスムーズにテキストを入力することができます。

しかしながら日本語と英語の切り替えには賛否両論がありそうです。iPad+キーボードでの入力時にはキーボードの「英数」キーや「かな」キーで容易に切り替えることができるのですが、ATOK Padでは、オプション+スペースキーを押さなければいけません。この点が気にならない人にはこのソフトは完璧だと思うのですが、英語と日本語を切り替えて文章を打つことが多い人には、ちょっとしたことなのですが、ストレスに感じるかもしれません。

最初にこのソフトに触れたとき、この変換の違いにとても戸惑いました。そして、使用をあきらめようとも思っていました。この解決方法として、僕は、英字・日本語切り替えのみ、タッチパネルに頼るようにしています。キーボード入力をしている間、画面上の下に、いくつかのボタンが表れるのですが、その一番右側に日本語入力と英字入力を切り替えるボタンがあります。英語と日本語を切り替えたくなったら、オプション+スペースキーではなく、この一番右側のボタンを押すようにしています。この方法を使うことで英字・日本語の切り替えの際に感じるストレスはかなり軽減されました。現在では情報をストックする箇所はevernoteで変わりないのですが、テキスト入力の際にはATOK Pad を標準にしてもよいかなと感じます。英字・日本語の切り替えさえうまくいけば、テキスト入力の快適さはほかのソフトとは比べものになりません。

1200 円とちょっと高価なアプリですが、パソコン版は一万円を超えることを考えると、とてもリーズナブルなアプリで導入する価値は十分にありそうです。