授業スタイルを考える

さて、新学期が始まり授業も始まりました。今年は久しぶりの英語教育の現場復帰ということもあり、どのような授業スタイルでいくかを考え中です。

僕が現在教えている職場は英語を大学受験のために必要としている生徒が主ではないため、工夫しないと授業にはついてきてくれないように思います。proficiencyも高いとは言えない学習者が多いため、彼らが理解し何かを少しでも学んでくれる授業ができるといいとおもいます。

1~3年生すべての学年の授業に入っていますが、1年生は英語での授業、2,3年生は和訳先渡し方式での授業スタイルから入りました。これは、1年生がoral communication, 2, 3年生が英語の授業ということも考慮に入れて決めました。僕の学習者のproficiencyと教科書のレベルを比較して考えると、教科書のレベルがかなり高いので、「分からないからやらない」になってしまうような気がしています。従って、彼らにとって難しいテキストを如何に料理していくかがこっちの腕の見せ所なのかなと思っています。具体的に今考えていることは、1年生はWillis (1996)のTBLTのフレームワークが軸になりそうです。Willisのフレームワークを続けていく中で学習者に合ったスタイルを確立していけたらいいと思っています。一方、2,3年生は和訳先渡し方式で、英文の理解に時間をさくのではなく、英語にどれだけ触れられるかを考えていけたらいいと思っています。一度読んだだけでは間違いなく頭に残らないので、異なったタスクを複数行うことでその都度英語に目を通す量を増やし、結果として少しでも表現を学んでくれたらいいと思います。

今年はproficiencyが高くない学習者を中心にみているため、全クラスアクションリサーチするくらいの気持ちで取り組んでいかないとダメな気がしています。そのためにも授業記録をつけてきちんと自分の授業を振り返り、学習者ができること、わかることを扱いながら、限られた時間の中で如何に定着までもっていくかを考えなければいけません。もし定着が難しくても、「英語に親しむ」を目標に「英語の時間は楽しい、分かる」をとりあえずの目標に挙げて精進して行きたいと考えています。

iOS kindleのアップデートによって英語の多読が促進される

先日新しいiPadが登場しましたが、その陰でひっそりとiOS版(iphone版、iPad版、ipod touch版)のkindleがアップデートされました。日本の方にはうれしいお知らせで、今回のアップデートでは国語辞典(日本語ー日本語)と英和辞典(英語ー日本語)が内蔵されました。これにより、kindleで英文を読んでいる最中分からない単語に出くわしたら、その単語をタップするだけで、瞬時にその単語の意味が日本語で表示されます。

kindleには元々英英辞典が内蔵されており、単語を調べることは可能でした。ただし、英英辞典はある程度の習熟度を持った学習者を対象としているので、誰もがすぐに使いこなせるわけではないと思います(だからといって必要ないという問題ではありませんが)。英和辞典は英語を学習し始めた当初から皆が常に使ってきたツールだと思いますので、今回のkindleのアップデートは英語を学習する人にとってはとても心強いツールにを手に入れる素晴らしい機会なったのではないでしょうか。

kindleは電子書籍の他に雑誌や英字新聞も購読可能です。日本の英字新聞も読め、毎日新聞や朝日新聞が出しているようです(紙面通りの構成ではありません)、一部100円未満(2012/3/18現在)で購入できますし、定期購読をしても毎月1000円かからないので、良心的な値段で英語学習ができると思います。僕は今まで英字新聞をとっても読まないことが多かったり、学習に生かすのが難しかったりしたのですが、今回はkindleで新聞を購読して、多読の教材と、情報の収集源として使用しようと思っています。

iOS版kindleはiphone, iPad, iPod touchを持っている人だけでなく、iphone以外のスマホを持っている人、パソコンを持っている人も利用できますので、ぜひ一度トライしてみてください。

ATOK Pad 使用雑感

iPadでのテキスト入力は主evernoteを使用していますが、巷ではATOK Pad の評判がよいので、1200円と高かったのだけれども購入しました。しばらく使ってみての使用感をレポートしたいと思います。

僕のiPadでの入力環境は、iPad+appleの外付けキーボードです。iPadにキーボード入力している方は共感してもらえると思いますが、キーボードで入力するときも、入力方式はiPhoneやiPadの通常の入力方法と同じになります。これらのツールでは特に不満を感じることはないのですが、キーボードで入力し出すと、自動で助詞等をつけて予測してくれる機能がとてもストレスに感じることがあります。たとえば、「自動的に」という言葉を打った後に「自動」と入れると、変換候補の一つ目は「自動的に」となることが多いです(試したわけではありません。例えとして。。。)そうなると、「自動」を打つためにまず、「自動的に」と入れてその後「的に」の部分を削除して「自動」という入力を完成させる必要がありました。

ATOK Pad ではそのような心配がなく、PCやMacで入力しているような快適さで入力を進めることができます。特に日本語オンリーの文章を書く場合には、iPad標準の変換ソフトよりも格段にスムーズにテキストを入力することができます。

しかしながら日本語と英語の切り替えには賛否両論がありそうです。iPad+キーボードでの入力時にはキーボードの「英数」キーや「かな」キーで容易に切り替えることができるのですが、ATOK Padでは、オプション+スペースキーを押さなければいけません。この点が気にならない人にはこのソフトは完璧だと思うのですが、英語と日本語を切り替えて文章を打つことが多い人には、ちょっとしたことなのですが、ストレスに感じるかもしれません。

最初にこのソフトに触れたとき、この変換の違いにとても戸惑いました。そして、使用をあきらめようとも思っていました。この解決方法として、僕は、英字・日本語切り替えのみ、タッチパネルに頼るようにしています。キーボード入力をしている間、画面上の下に、いくつかのボタンが表れるのですが、その一番右側に日本語入力と英字入力を切り替えるボタンがあります。英語と日本語を切り替えたくなったら、オプション+スペースキーではなく、この一番右側のボタンを押すようにしています。この方法を使うことで英字・日本語の切り替えの際に感じるストレスはかなり軽減されました。現在では情報をストックする箇所はevernoteで変わりないのですが、テキスト入力の際にはATOK Pad を標準にしてもよいかなと感じます。英字・日本語の切り替えさえうまくいけば、テキスト入力の快適さはほかのソフトとは比べものになりません。

1200 円とちょっと高価なアプリですが、パソコン版は一万円を超えることを考えると、とてもリーズナブルなアプリで導入する価値は十分にありそうです。